「この仕事は、本当に自分に向いているのかな」
「このまま続けていていいのかな」
「もっと自分に合う仕事があるんじゃないかな」
仕事をしていると、そんなふうに迷うことがあります。
特に若い頃は、自分が何をしたいのか、何に向いているのか、まだよくわからないこともあります。
でも私は、そんな時に一度考えてほしいことがあります。
それは、
「自分は、誰の役に立ちたいんだろう」
ということです。
人は、誰かの役に立ちたい
私は、人は自分のためだけに生きているわけではないと思っています。
もちろん、自分自身が幸せになることは大切です。
でも、
「あなたに会えてよかった」
「あなたに相談してよかった」
「助かりました」
そんな言葉をもらった時、人はとても深いところで満たされます。
それはきっと、
「自分の存在が、誰かの役に立った」
と感じるからです。
自分が誰かの役に立てた。
誰かが少し笑顔になった。
誰かの気持ちが少し軽くなった。
そうした経験が積み重なることで、
「自分にもできることがある」
「自分がここにいる意味がある」
という感覚につながっていく。
私は、自己肯定感というものも、こうしたところから育っていくのだと思っています。
「役に立ちたい」が、不安に変わることもある
ただ、
「誰かの役に立ちたい」
という気持ちが、
「役に立たなければいけない」
に変わってしまうことがあります。
人から良く思われたい。
失敗したくない。
間違ったことを言いたくない。
嫌われたくない。
迷惑をかけたくない。
そうすると、
「この仕事で本当に大丈夫だろうか」
「自分には向いていないんじゃないか」
「さっきの言い方は間違っていなかっただろうか」
と、不安ばかりが大きくなっていきます。
本当は、
「人の役に立ちたい」
という優しい気持ちから始まっているのに、
いつの間にか、
「失敗しない自分でいなければならない」
という苦しさに変わってしまう。
ここが、とても大切なところです。
今の不安は、今だけで作られたものではない
私たちは、子どもの頃からいろいろな人と関わりながら生きています。
親。
学校の先生。
友達。
先輩。
その中で言われた言葉や経験によって、
「怒られないようにしよう」
「嫌われないようにしよう」
「間違えないようにしよう」
「ちゃんとしなければいけない」
という思いを持つことがあります。
その時は、自分を守るために必要だったことかもしれません。
でも、その思いを大人になっても持ち続けていると、
「本当はどうしたいか」
よりも、
「どうすれば嫌われないか」
「どうすれば失敗しないか」
で人生を選ぶようになってしまいます。
そうすると、自分自身の心が見えにくくなっていきます。
仕事に迷った時、「向いているか」だけで考えない
仕事に迷った時、
「自分に向いているのか」
「好きなのか」
「続けるべきなのか」
と考える人は多いと思います。
もちろん、それも大切です。
でも、もう一つ考えてみてください。
「この仕事を通して、誰の役に立てるだろう」
ということです。
お客様かもしれない。
一緒に働く仲間かもしれない。
家族かもしれない。
まだ出会っていない誰かかもしれません。
仕事というものは、
自分の能力を証明するためだけにあるものではないと思います。
自分が持っているものを使って、誰かの人生に何かを届ける。
その方法の一つが、仕事なのではないでしょうか。
私自身も、ずっと同じことを考えてきました
私は美容師として髪を切ります。
身体の相談にも向き合います。
本も書きます。
そして、心浄術というヒーリングも続けています。
一見すると、違うことをたくさんやっているように見えるかもしれません。
でも私の中では、全部同じところにつながっています。
それは、
「目の前の人が少しでも幸せになること」
です。
髪を切ることで気持ちが明るくなる人もいる。
身体が楽になることで笑顔になる人もいる。
心が整うことで、生き方そのものが変わる人もいる。
方法は違っても、
私がやりたいことはずっと同じです。
成長の先にあるもの
人は何のために成長するのでしょう。
知識を増やすため。
仕事ができるようになるため。
収入を増やすため。
もちろん、それもあると思います。
でも私は、
その先には、
「誰かを幸せにできる自分になること」
があるのではないかと思っています。
自分が苦しんだからこそ、苦しんでいる人の気持ちがわかる。
失敗したからこそ、失敗した人に優しくできる。
迷ったからこそ、迷っている人の話を聞くことができる。
そう考えると、
今まで経験してきたことも、
これから経験することも、
いつか誰かの役に立つかもしれません。
もし今、
「この仕事でいいのかな」
「自分には何ができるんだろう」
と迷っているなら、
すぐに答えを出さなくてもいいと思います。
まずは自分に聞いてみてください。
「私は、誰を幸せにしたいんだろう」
そして、
「そのために、今日の自分に何ができるだろう」
大きなことではなくていい。
目の前の人に丁寧に接する。
約束を守る。
今やるべきことを一つ覚える。
困っている人に声をかける。
そんな小さなことでも、
誰かの役に立つことはできます。
そして、
誰かの役に立てたという経験が、
少しずつ自分自身を認める力にもなっていく。
私はそう思っています。
生きる意味は、最初から答えとして用意されているものではなく、 誰かの役に立ちながら、少しずつ見つけていくものなのかもしれません。
岡本マサヨシ




