人はよく言います。
「こんなこと望んでいなかった」
「こんな人生になるはずじゃなかった」
「どうして自分ばかり、同じことが起きるんだろう」
確かに顕在意識では、
望んでいません。
でも、
心の見えない領域まで見ていくと、
そこには別の意識が存在していることがあります。
たとえば、
「幸せになりたい」
と思っているのに、
心の奥では、
「幸せは長く続かない」
と思っている。
「お金が欲しい」
と思っているのに、
心の奥では、
「お金は使ったらなくなる」
「お金を持つと人が変わる」
「自分には大きなお金は扱えない」
と思っている。
「愛されたい」
と思っているのに、
心の奥では、
「どうせ最後には裏切られる」
「本当の自分を見せたら嫌われる」
と思っている。
表面で考えていることと、
心の深いところで信じていることが、
まったく違う。
ここに大きなポイントがあります。
人は「願っている方向」ではなく、「信じている方向」へ動く
「幸せになりたい」
そう願っているだけでは、
人生は必ずしも幸せの方向へ進みません。
なぜなら、
人間の選択や反応は、
願いよりも、
心の深いところにある観念
に影響されるからです。
「失敗するのが怖い」
という意識があれば、
挑戦する場面で止まる。
「人に嫌われたくない」
という意識があれば、
本当は嫌でも断れない。
「お金はなくなる」
という意識があれば、
必要な場面でも使うことが怖くなる。
「自分には価値がない」
という意識があれば、
自分を大切に扱わない人まで受け入れてしまう。
そして、
その小さな選択が積み重なっていく。
やがてそれが、
自分の目の前の現実になります。
現実は突然できあがったものではない
今、
目の前にある人間関係。
今、
自分がいる環境。
今、
繰り返している問題。
それらを、
ただ「起きてしまった出来事」
として見るのではなく、
一度、自分の意識まで遡ってみる。
すると、
今まで見えていなかったものが
見えてくることがあります。
たとえば、
なぜ毎回、
同じような人間関係で苦しむのか。
なぜ大切な場面になると、
いつも一歩引いてしまうのか。
なぜ豊かになりたいと言いながら、
豊かになることに恐怖を感じるのか。
なぜ自由になりたいと言いながら、
自分で自分を縛る選択をするのか。
現実だけを見ていると、
「運が悪かった」
「相手が悪かった」
「環境が悪かった」
というところで終わります。
でも、
意識まで見ていくと、
人生の見え方そのものが変わります。
潜在意識には「自分でも知らない自分」がいる
人は、自分のことを
自分が一番わかっていると思っています。
でも実際には、
自分でも気づいていない思いが
心の中にたくさんあります。
幼い頃に言われた言葉。
親から受けた影響。
怖かった経験。
悲しかった出来事。
恥ずかしかった経験。
裏切られた記憶。
我慢した感情。
こうしたものが、
いつの間にか
「自分はこういう人間だ」
「世の中とはこういうものだ」
「人生とはこういうものだ」
という観念を作っていきます。
そしてその観念を、
私たちはいつの間にか
「真実」だと思い込んでしまいます。
でも、
それは真実ではなく、
過去の経験から作られた
ひとつの意識であることも多いのです。
見えている現実だけを変えても、繰り返す理由
人間関係がうまくいかない。
だから付き合う人を変える。
仕事がつらい。
だから会社を変える。
環境が苦しい。
だから住む場所を変える。
もちろん、
外側を変えることが必要な場合もあります。
でも、
自分の内側にある意識が変わらなければ、
場所や人が変わっても、
また似たような出来事が
起こることがあります。
登場人物だけが変わって、
同じ物語が始まる。
これは、
人生を見ていると
何度も起こります。
だから、
現実を本当に変えたい時ほど、
外側だけではなく、
自分の内側を見る必要があります。
「なぜこんなことが起きた?」から一歩進む
何か嫌なことが起きた時、
「どうしてこんなことが起きたんだ」
と考えるだけではなく、
もうひとつ問いを持ってみる。
「この出来事に対して、私はどんな反応をしているだろう」
そして、
「その反応の奥には、どんな意識があるだろう」
不安なのか。
恐怖なのか。
怒りなのか。
寂しさなのか。
執着なのか。
「失いたくない」という思いなのか。
「認めてもらいたい」という思いなのか。
そこを見ていく。
現実は、
自分の心の奥を見るための
入口にもなります。
潜在意識は、敵ではない
ここで誤解してほしくないのは、
潜在意識が悪いわけではありません。
潜在意識の中にある恐怖や観念も、
もともとは、
自分を守るために作られたものが多い。
傷ついたから、
もう傷つかないようにする。
失ったから、
もう失わないようにする。
裏切られたから、
人を信用しすぎないようにする。
つまり、
自分を守ろうとして作ったものが、
時間が経った後には、
逆に自分を縛るものになることがあります。
だから、
戦う必要はありません。
気づけばいい。
気づいた瞬間から、現実は変わり始める
潜在意識というものは、
見えないからこそ
大きな影響を持ちます。
でも、
自分の中にある意識に
気づくことができれば、
そこから選択を変えることができます。
今までなら我慢した。
でも今日は断る。
今までなら怖くて進めなかった。
でも今日は一歩進む。
今までなら他人の顔色を見て決めた。
でも今日は自分の気持ちで決める。
こうして、
選択が変わる。
行動が変わる。
人との関わり方が変わる。
すると、
目の前の現実も少しずつ変わっていきます。
私たちは、
現実を変えようとすると、
どうしても外側ばかりを見ます。
もっとお金があれば。
もっといい人に出会えれば。
もっと環境が変われば。
もっと条件が整えば。
もちろん、
それも必要なことがあります。
でも、
外側を変える前に、
一度、自分の内側を見てみる。
私は、本当は何を信じているのだろう。
私は、何を怖がっているのだろう。
私は、どんな観念を持って生きているのだろう。
そこに、
今まで見えていなかった
人生の答えが隠れていることがあります。
目の前の現実だけを見るのではなく、
その現実の奥にある、
見えない意識を見る。
私は、それが
自分の人生を変えていくための
とても大切な一歩だと考えています。
そして、
自分の意識に気づくこともまた、
大切な
心のメンテナンス
なのです。
岡本マサヨシ




